今、つぎのアポイントまでの空き時間を使って、喫茶店で事務仕事を完了させた。
完了させたのだが、ものすごく効率の悪い事務作業だった。
理由は、左斜め前に座る老夫婦だ。
老夫婦というより、婦人のほうだろうか…
「ねぇ?」
「ねぇ?」
「ねぇ?」
この「ねぇ?」は、婦人が旦那に向けて発する確認を取るための「ねぇ?」だった。
新聞を読んでいる旦那に向けて、近くのパン屋さんがどうとか、○○さんがどうとか、2~3分おきに会話を持ち掛けては、最後に「ねぇ?」という具合に。
そうすると旦那は決まって
「あぁ…」
と新聞から目を逸らさずに言っていた。
婦人は、少し不満げにスマホを見ていた。
このやりとりが、30分ほど続いていただろうか?
「ねぇ?」
「ねぇ?」
「ねぇ?」
いい加減、会話してやれよ!!
と思ったが、冷静に判断してみると
この長年連れ添っているだろう老夫婦にとっては、これが日常の会話なのだろうか?
自分もこうなっていくのだろうか?
なんてことを考えながら、残りのアイスコーヒーを飲み干して、つぎのアポイントに向かうつもりだったんだけれど
「ねぇ?」
の声に
会話してやれよ!!
と、やっぱり反応してしまうのでした…