当然ですが、住宅ローンには金利があります。
この金利によって、支払い金額が変わってくることは、皆さんご存じだと思います。
金利が低ければ少ない利息になり、その結果として支払い金額も少なくなります。
突然ですが、ここで質問です。
あなたが組んでいる住宅ローン、金利は何パーセントかご存知ですか?
その金利は、「どのくらいの優遇金利によってもたらされているか」までご存知ですか?
優遇金利とは、どのような金利なのでしょうか?
優遇金利とは、読んで字のごとく「優遇された金利」ではなく、「優遇する金利」とでもいった方が分かりやすいかもしれません。
では、優遇する金利はどのように優遇してくれるのか?
金利には「店頭金利(基準金利)」と呼ばれているものがあります。
この金利は、金融機関によって多少の違いがあります。
その店頭金利に対して、優遇金利が働きかけることで実際の支払い金利が確定するのです。
例えば、変動金利の店頭金利が2.475%、優遇金利が1.9%だったとします。
店頭金利2.475%に対して、1.9%を優遇することになるので
2.475%-1.9%=0.575%
となり、支払い金利は0.575%となります。
ということは、店頭金利が同じ金融機関があっても、優遇金利に違いがあると、実際の支払い金利も変わってくることになるのです。
優遇金利に関しては、金融機関のHP・チラシなどを良く見てみると、住宅ローンを借りる際の条件として
①給与振り込みを変更していただくと0.2%優遇
②公共料金2件以上を引落しをしていただくと0.1%優遇
などがあります。
「金利を下げるためだから、しょうがないか・・・」
と変更している方がほとんどかと思います。
優遇金利には2パターンあります。
一律(通年)型
この優遇金利は、借入期間内はずっと変わりません。
仮に、借入期間35年で優遇金利1.9%であれば、支払いが終わるまでの金利プランを選んでも、常に1.9%が優遇されることになります。
段階型
この優遇金利は、一律型と違いずっと同じではありません。
固定10年など、変動ではなく固定金利に使われます。
当初10年は優遇2%、固定終了後1%のようになります。
ということは、最初の10年間は低金利でも、10年間の固定期間が終了して、仮に店頭金利が同じであったとしても金利が上がって、支払い金額も増えるのです。
固定10年の店頭金利3%の場合(10年後も金利は同じとします)
当初10年は3%-2%=1%ですが、10年後は3%-1%=2%
と増えてしまうのです。
では、固定10年以外を選べばよいのでは?と考える方もいらっしゃると思いますが、だったら最初から一律型の1.9%を選んでおけばよかったのでは?となることもあると思うのです。
まとめ
まずは、ご自分がどのような優遇金利なのかを把握していただくことだと思います。
今から新たに組む方は、どちらのパターンが良いのかをシミュレーションを使って比較検討すると良いと思います。